ロレックスのベストバイモデルを5本挙げた。

ちょっと一緒にウェイバックマシン(インターネット上のデジタルアーカイブ)に乗り込んでくれないか? まずは2012年までさかのぼってみよう。この年はジョン・メイヤー(John Mayer)が、8000ドル(約120万円)以下で買えるベストバイヴィンテージロレックス5本をすすめた記事を書いている。

小型のiPhone4Sをポケットに入れて持ち歩いていたあの平穏だった当時であれば、エクスプローラー 1016、GMTマスター 1675、サブマリーナー 5513といった4桁の数字を持つクラシカルなものをすすめることができた。

あれから11年がたった今、いまでも予算が8000ドル(約120万円)しかない場合、これらのリファレンスの多くは手の届かない存在になってしまったため、このおすすめを見直すときが来たと考えている。しかし待てよ。タイトルには“1万ドル(約150万円)以下”と書いているじゃないかと思ったかもしれない。十数年が経過すれば、8000ドルは新たに1万ドルほどの価値になったといっていいと思う(インフレ計算機を立ち上げながら)。そして1万ドル(約150万円)以下で手に入るヴィンテージロレックスのベストバイアイテムが、SEO対策になると周りに言われたのでここで紹介しよう(みんな、またキーワードを使えたよ!)。

今回はディーラーやコレクターの友人ら数人に聞いて、1万ドル(約150万円)以下で手に入る最高のヴィンテージロレックスを調査した。この予算だとクラシックな4桁リファレンスの大半が手に入れられないため、多くの人は1980年代と90年代、いわゆるネオヴィンテージロレックスに価値を求めており、そのほとんどはロレックスが使用していた5桁のリファレンスナンバーによって定められている。これらのリファレンスの多くはサファイアクリスタル、ルミノバ、クイックセットデイト、ミラーダイヤルなど、今でこそ高級なロレックスに求められている現代的なアップデートの一部を少しずつ導入していた“過渡期”に作られたものだ。しかし、私たちが愛するツールウォッチとなったヴィンテージのDNAは健在している。

エクスプローラー 14270
エクスプローラー 14270
2012年のリストと同じように、まずはエクスプローラーから始めなければならないだろ。調査をしたところ、1989年から2000年まで生産された、エクスプローラー 14270の名前が最も挙がった。少し豪華になったくらいで、昔の1016と同様にシンプルだ。おそらくロレックスのなかでいちばん純然たる表現がされたツールウォッチであるとも思っている。

ベン(・クライマー)にレコメンドを頼んだが、彼はシンプルに“初期の14270だ”と答えた。ちなみに14270(少し価値がある)は彼が初めて買ったロレックスであり(もちろんブラックアウトした珍しいバージョン)、エリック・クー(Eric Ku)氏も“僕が愛した最初のロレックス”だと語ったことがある。ちなみにほかにどんな価値(どちらかといえばかなり低い)があるかというと、私の初めてのロレックスでもあったことだろうか。

 14270は生産期間中に多くの変更が加えられた。それは文字盤に使用されている蛍光塗料によって区別され、10年のあいだに“T-Swiss”から“Swiss Only”に、そして“Swiss Made”へと表記が変化している。ダイヤル、ケース、ブレスレットにも変更があり、それについてはダニー・ミルトンが書いた14270に関する深掘り記事で紹介をしている。ただし1万ドル以下であれば、ブラックアウトダイヤルのようなごくまれなものを除いて、さまざまなバリエーションを選ぶことができる。

 私はベンと同じく、トリチウム夜光に、ストラップやブレスレットの変更が簡単にできるラグ穴を備えた、初期の14270 “T-Swiss” エクスプローラーに1票入れたい。エクスプローラーの美点のひとつは、どんなものにも合うことだ。ロレックスは94年頃に14270のラグ穴を廃止し、また98年頃にトリチウムの採用をやめた。ほかのバリエーションについてもっと詳しく知りたいなら、ダニーの記事(“トリチノバ”ダイヤルの部分)を参考にしてほしい。14270の両方の長所を説明した同記事の引用を下記に残しておこう。

 “Ref.14270は現代のロレックスのアイデアに多くのことを遺した時計であるし、今後何年にもわたってその古きよき時代のミニチュアとして楽しむことができる時計なのだから”

価格: 5500~6500ドル(日本円で約80万~95万円)

エクスプローラーII 16570(ポーラー)
ロレックス エクスプローラーII 16570
“Swiss Only”表記の16570。

 エクスプローラーII 16570 “ポーラー”は、長いあいだ熱狂的なファンに支持されてきた。これはホワイトダイヤルを持つクリーンなスポーツウォッチで、ロレックスのカタログではあまり見かけないモデルだ。

 “サイズ、機能性、新旧ロレックスとのミックス、なにより日常的なロレックスのなかでも一風変わった存在のエクスプローラーIIの継続というのが気に入っている”と、私の同僚であり、16570の誇りあるオーナーであるジェームズ・ステイシーは述べている。

ロレックス エクスプローラーII 16570
トリチウムマーカーが経年変化した、初期の16570。

“何度でも16570のホワイトダイヤルと言いたい。なかでも理想はトリチウムがいい”。1万ドルの質問をしたところ、Fog City Vintageのティム・ベンダー(Tim Bender)氏はそう答えた。

特にベンダー氏は、黄色/オレンジへと色合いが変わった夜光マーカーにちなんで付けられた、16570の“Chicchi Di Mais(チッチ ドゥ メイ)”ダイヤル(イタリア語でトウモロコシの粒の意)のファンだという。これらのダイヤルは90年代初期のトリチウムエクスプローラーII(E、X、N、S品番)で見られる個体だ。

同氏は“クリーム色の16550 エクスプローラーIIよりも、むしろこっちのほうが好きなんだ”と話す。クリーム色の美しいパティーナへと熟成したものに、コレクターは大金を払っていると言及した。“チッチ ドゥ メイはおそらくその16550と同じくらい希少なものだが、流通価格は約3分の1である”。

今日、これらのうちのひとつを買うには、1万ドルから1万2000ドルはくだらないと彼は言う。今回の1万ドル演習のために、仮に私が平凡な交渉役で、ティムが1万ドルで売ってくれたとしよう。そしてそんなイタリア的なことにこだわらないのであれば、ティムはドリルドラグと、しっかりとしたエンドリンクを備えたルミノバダイヤルのものをすすめてくれるだろう。これらは2000年初頭に数年間だけ提供されていたものだ。それであれば軽く1万ドルを下回る。

ジェームズは16570の実用性を強調し、ベンダー氏はチッチ ドゥ メイのような変わり種の潜在的なコレクター性に注目した。ここ数年、多くの人が5桁ロレックスの時代に心引かれるのは、ジェームズが言及した新旧のミックスロレックスにある(4桁モデルはますます手が届かなくなってきているのも加味して)。

“ホワイトダイヤルは、16570が僕のお気に入りの5桁ロレックスのなかで最も気に入るほど魅力的だ。いやむしろ、今まででいちばん好きなモダンロレックスだと言い切れる”とジェームズ。彼にはピッタリだし、私にとっても十分なのだ。

価格: 7500~9500ドル(日本円で約109万~138万円)。チッチ ドゥ メイは1万~1万2000ドル(日本円で約146万~175万円)

“セイコー ルキア”30周年記念数量限定モデル全2種が登場。

セイコーのウィメンズブランド”セイコー ルキア”より、俳優の池田エライザさんとアーティストの三浦大地さんによる限定コラボモデル全2種が登場。2025年11月8日(土)から。ブランド誕生30周年の節目にあたる特別なコラボウオッチだ。

セイコー ルキア LUKIA Grow ELAIZA IKEDA × DAICHI MIURA Limited Edition
■Ref.SSVW242。SS(27.5mm径)。10気圧防水。ソーラー電波(Cal.1B32)。限定800本。9万6800円

セイコー ルキア
LUKIA Grow ELAIZA IKEDA × DAICHI MIURA Limited Edition
本作は、池田さんが時計本体を、三浦さんがスペシャルボックスのデザインを担当。

満天の星空を表現した”SSVW241”は、オールブラックのケースとブレスレットに、ラメを散りばめたデザインの1本。1時・8時位置に、3石のラボグロウン・ダイヤモンドを配置。非対称に配置することで、自然な星々をイメージした。

対となる”SSVW242”は、月の穏やかな光をイメージした1本。シャンパンゴールドとシルバーを組み合わせたケースに、グラデーションを施した白蝶貝の文字盤を採用。中央には月の軌道を象徴するオーバルラインをあしらった。

両モデルの裏ブタには、池田お気に入りの土星モチーフを刻印する。

各ケースサイズは、27.5mm。素材には、ステンレススチールを採用。一部”SSVW242”には、独自開発のプラチナダイヤシールドやシャンパンゴールド色めっきが使われている。

ムーヴメントにはソーラー電波式キャリバー”1B32”を搭載。日本や中国、アメリカ、ドイツの標準電波に対応し、フル充電で約6カ月間駆動する。

セイコー ルキア LUKIA Grow ELAIZA IKEDA × DAICHI MIURA Limited Edition

収納ボックスは三浦さんによるデザインで、星と月の女神をテーマにした幻想的なアートワークを採用。彼の代表的アイコン“ジョシー”と池田さんを重ね合わせたビジュアルが印象的で、作品としても完成度の高い仕上がりだ。さらに、三浦さんがデザインしたクロスと土星モチーフの巾着も付属する。

なお、販売価格は各9万6800円で、それぞれ800本限定となる。

世界三大時計ブランドとは?伝統的な魅力と人気モデルを紹介

高級腕時計の世界には、歴史や技術、品質において頂点に立つ「世界三大時計ブランド」と呼ばれるブランドが存在します。

この記事では、世界三大時計ブランドとして知られる「パテックフィリップ」「オーデマ ピゲ」「ヴァシュロン・コンスタンタン」について詳しく解説します。各ブランドの歴史や特徴、人気モデルを詳しく紹介するので、ぜひ参考にしてください。

世界三大時計ブランドとは?

世界三大時計ブランドと称されるのは、スイスの老舗高級時計ブランド3社です。卓越した品質、伝統技術、芸術性を兼ね備え、世代を超えて受け継がれる芸術品として扱われています。

パテックフィリップ
パテックフィリップは、1839年に創業されたスイスの時計ブランドです。創業以来180年以上にわたり、卓越した時計製造技術と革新を追求し続け、最高級時計ブランドとしての地位を確立しています。

パテックフィリップの腕時計は、一切の妥協を許さない完璧な仕上げと精度、そして優れた耐久性が特徴です。自社製のムーブメントを使用し、長い年月をかけて製作されます。

また、「気持ちを刻み込んで、その時計は受け継がれる。父から子へ、世代から世代へ。」というキャッチコピー(広告キャンペーン)にあるように、世代を超えて受け継がれる価値を持つ腕時計として知られています。

オーデマ ピゲ
オーデマ ピゲは、1875年にスイスで創業された時計ブランドです。創業地のジュウ渓谷は、冬季の副業として時計製造が発展した地域です。

オーデマ ピゲの最大の功績は、1972年に発表された「ロイヤルオーク」でしょう。ロイヤルオークは、ステンレススチール素材を採用した世界初の高級スポーツウォッチで、発表されると同時に「高級時計の常識を覆す」と大きな反響を巻き起こしました。

技術面では、超薄型ムーブメントの開発に優れ、複雑機構と芸術性を融合した時計を生み出しています。現在も毎年約4万本程度の限られた生産量を維持し、高い希少性と品質を保っています。

ヴァシュロン・コンスタンタン
ヴァシュロン・コンスタンタンは、1755年に創業されたスイスの老舗時計ブランドで、伝統技術と革新を融合し、機能美と芸術性を備えたデザインが特徴です。特に美しい装飾技術は「ジュネーブ・シール」と呼ばれる品質証明を受けています。

また、ヴァシュロン・コンスタンタンの象徴である「マルタ十字」は、クオリティとエクセレンスの象徴として知られています。時計職人による手作業の比率が高く、1つ1つの時計に魂が込められています。

世界三大時計ブランドと呼ばれる理由

「パテックフィリップ」「オーデマ ピゲ」「ヴァシュロン・コンスタンタン」が世界三大時計ブランドと呼ばれる理由は、主に以下の共通点にあります。

伝統的な時計製造技術
3社はいずれも長い歴史を持ち、伝統技術を守り続けています。パテックフィリップは1839年、オーデマ ピゲは1875年、ヴァシュロン・コンスタンタンに至っては1755年の創業と、それぞれの歴史が時計製造の発展を支えてきました。

独自の哲学と品質基準
3社は現在も独立系の時計ブランドとして経営されており、大手コングロマリットの傘下に入ることなく、自社の哲学と品質基準を守り続けています。特にパテックフィリップとオーデマ ピゲは今も家族経営が続いています。

卓越した技術力と芸術性
3社の腕時計は、複雑機構や超薄型ムーブメントなど、時計技術の最高峰を追求し続けているだけでなく、手作業による装飾や仕上げにおいても妥協がありません。

生産数の少なさ
3社とも腕時計の量産はせず、年間生産数を限定することで希少性と品質を保っています。パテックフィリップは年間約6万本、オーデマ ピゲは約4万本と、他の高級ブランドに比べて圧倒的に少ない生産数を維持しています。

【世界三大時計ブランド】パテックフィリップの人気モデル
ここでは、パテックフィリップの人気モデルを紹介します。それぞれのモデルには、パテックフィリップならではの卓越した技術と美学が詰まっています。

ノーチラス (7118/1A-001)
ノーチラスは、1976年に発表されたパテックフィリップの代表的なモデルです。ノーチラス (7118/1A-001)は、女性向けモデルで、ブレスバンドの自動巻き時計として、濃い青色のダイヤルが特徴的です。

文字盤は無駄を省いたエレガントなデザインで、12時位置のアラビア数字とバーインデックスが調和しています。洗練された針のデザインが、上品な印象を引き立てます。

スケルトンバックからは精緻な自動巻きムーブメントの動きを鑑賞でき、多くの人を魅了しています。上質なステンレススチールの風合いと相まって、スポーティーながらも高級感あふれる佇まいが魅力の1本です。

関連記事:パテックフィリップのノーチラスはどんな腕時計か

カラトラバ オフィサー (5227J-001)
カラトラバ オフィサーは、パテックフィリップの伝統と格式を最も色濃く反映したドレスウォッチです。カラトラバ オフィサー (5227J-001)は、一目見ただけで気品あふれるデザインが特徴的で、無駄を削ぎ落としたシンプルさが魅力を引き立てています。

裏蓋に採用されたインビジブル・ヒンジ(隠し蝶番)は、一見すると普通のケースバックに見えますが、専用の爪で開くことができ、中のムーブメントを鑑賞できます。

外観はショコラブラウンの上品なアリゲーターストラップと、温かみのあるアイボリーダイヤル、イエローゴールドのケースが見事に調和しています。フォーマルシーンはもちろん、カジュアルシーンにも違和感なく馴染みます。

関連記事:パテックフィリップ カラトラバの魅力とは

コンプリケーション (7121/200G)
パテックフィリップのコンプリケーションは、高度な複雑機構を搭載した腕時計として知られています。コンプリケーション (7121/200G)は、永久カレンダーの一種であるムーンフェイズ(月齢表示)を文字盤に取り入れたモデルです。

手巻き式のキャリバー215PS LUムーブメントが搭載されており、約44時間のパワーリザーブを誇ります。ムーンフェイズ表示は6時位置に設けられ、星空に浮かぶ月の満ち欠けを精緻に再現しています。

デザイン面では、クリーム・グレイン色の柔らかみのある文字盤と、上品な輝きを放つホワイトゴールドケース、高級感あふれるアリゲーターストラップが美しいバランスを取っています。

33mmのケースサイズは女性の手首に理想的なプロポーションを実現し、日常使いからフォーマルな場まで幅広く活躍します。

関連記事:パテックフィリップ コンプリケーションの魅力とは

【世界三大時計ブランド】オーデマ ピゲの人気モデル
続いて、オーデマ ピゲの人気モデルを紹介します。それぞれのモデルが持つ独自の魅力と、オーデマ ピゲならではの高い技術力が感じられるでしょう。

ジュール オーデマ (15056BC.OO.A001CR.02)

ジュール オーデマ (15056BC.OO.A001CR.02)は、オーデマ ピゲの伝統と品格を感じさせるクラシックモデルです。36mmのケースサイズが丸型ケースと見事に調和し、主張しすぎない上品な存在感を放っています。

手巻き式ムーブメントを搭載し、時計を所有する喜びを日々感じられるでしょう。また、シンプルで洗練されたデザインは、オーデマ・ピゲならではの美学が表れています。特に高級レザーベルトとの組み合わせは絶妙で、上質な素材の心地よさを感じさせます。

スーツスタイルに合わせると、腕元から漂う高級感が装いのグレードを一段上げてくれることでしょう。

フレデリック・コンスタント31番目となる自社キャリバーを搭載した、

しっかりとしたパッケージで、多くの価値を提供してくれる。これはまさに私たちが、フレデリック・コンスタントに期待していたものだ。

フレデリック・コンスタントは時流が移り変わるかのように新しいキャリバーを出しているように見える。しかし自社製やマニュファクチュールキャリバーに対する需要は依然として高く、今後もそれが実現するかどうかは疑問だ。そんななか、同ブランドは新しいクラシック パワーリザーブ ビッグデイト マニュファクチュールに搭載した、31番目となるCal.FC-735を発表した。

フレデリック・コンスタント クラシック パワーリザーブ ビッグデイト マニュファクチュール
本作は40mm径×12.19mm厚のステンレスまたは18Kローズゴールドケースで展開。搭載されたキャリバーは、時・分・センターセコンド、ビッグデイト表示、ムーンフェイズ、パワーリザーブインジケーターを備え、かつその操作をすべてひとつのリューズでセッティングできる。ムーブメントは約50時間のパワーリザーブを実現し、基本的なペルラージュ装飾とサークル状のコート・ド・ジュネーブ装飾を施している。文字盤は、SS製のオプションにはホワイトまたはブルーを、18Kゴールド製にはグレーを用意。すべての文字盤はサンレイパターンで仕上げられ、ダイヤモンドカットインデックスを備えている。

新作は11月に正式発売。価格はSSが77万円、18KRGが286万円(ともに税込予価)で発売される(後者は世界限定350本だ)。

我々の考え
フレデリック・コンスタントは、エントリーレベルのコレクターに常にいいものを提供してきた。ウォッチメイキングのクオリティに関して、特に最近の自社製キャリバーの価値について考えると気に入るものがきっとある。同社はFC-700ベースのキャリバーからさまざまな用途に合わせてアレンジする方法を編み出している。つまり、FC(フレデリック・コンスタント)の豊富なラインナップを掘り下げれば、自分のニーズに合った、手頃で楽しい選択肢が見つかる可能性が高いということだ。

フレデリック・コンスタント クラシック パワーリザーブ ビッグデイト マニュファクチュールのリストショット
新しいクラシック パワーリザーブ ビッグデイト マニュファクチュールは、私がこのブランドから選ぶ最初の選択肢ではないが(選ぶならハイライフ ワールドタイマー マニュファクチュールだろう) 、スペックは全体的に適切な条件を満たしている。厚さは12.19mmとやや厚めに見える。ただリューズひとつで日付、ムーンフェイズが調整できて、約50時間のパワーリザーブを確保し、それが5000ドル以下で手に入るというのはとてもいいことのように思える(このスペックを実現したブランドのこだわりに敬意を表したい)。金無垢のほうはちょっとやり過ぎのような気もするが、それにしてもこの素材はもっと高い。

フレデリック・コンスタント クラシック パワーリザーブ ビッグデイト マニュファクチュール
注意して欲しいのが、提供されたムーブメント写真の刻印に、“FC-700”と“26石”と書かれているものもあれば、別の写真には“32石”と書かれているものがあることだ。私がこれまでに見たほかのフレデリック・コンスタントの時計では、そのテキストが適切なキャリバーへと更新されているため、誰かがモックアップ(模型)のプレースホルダーの写真を取り込んだのではないかと思う(編集注記:ブランドに確認したところ、同商品の石数は32石が正しい)。ただフレデリック・コンスタントの仕上げは全体的にかなり一貫しているので、この写真は最終的に私たちが期待していいものを表しているとは思う。いい仕上げだが値段は手頃であり、コストパフォーマンスに優れた時計づくりを提供している。

基本情報
ブランド: フレデリック・コンスタント(Frederique Constant)
モデル名: クラシック パワーリザーブ ビッグデイト マニュファクチュール(Classic Power Reserve Big Date Manufacture)
型番: FC-735G3H9(RG、グレーダイヤル)、FC-735N3H6(SS、ブルーダイヤル)、FC-735S3H6(SS、ホワイトダイヤル)

直径: 40mm
厚さ: 12.19mm
ケース素材: 18Kローズゴールドまたはステンレススティール
文字盤: グレー、ブルー、ホワイト(いずれもサンレイ仕上げ)
インデックス: アプライド(ダイヤモンドカット)
夜光: なし
防水性能: 30m(RG)、50m(SS)
ストラップ/ブレスレット: アリゲーターレザーストラップ、フォールディングバックル

フレデリック・コンスタント クラシック パワーリザーブ ビッグデイト マニュファクチュールに搭載されたCal.FC-735
ムーブメント情報
キャリバー: FC-735
機能: 時・分・センターセコンド、ビッグデイト表示、パワーリザーブインジケーター、ムーンフェイズ
パワーリザーブ: 約50時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 32
追加情報: すべての機能をリューズで調整可能、ペルラージュ&サーキュラー・コート・ド・ジュネーブ装飾

価格 & 発売時期
価格: 18KRGは1万9995ドル(日本円で約291万1000円)、SSは4995ドル(日本円で約72万7000円)
発売時期: 2023年11月予定
限定: あり、RGのみ世界限定350本

シチズン シリーズエイトから3つの限定モデルが登場

3つの新しいシリーズエイトの限定モデルは、夜の雪や夜明けのビルといった東京の街並みをダイヤルで表現しました。

シチズンは、同ブランドの代名詞である光発電のエコ・ドライブムーブメントとは対照的な存在である、機械式時計製造をテーマとしたシリーズエイトで3つの新しい限定モデルを発表し、秋の訪れを告げました。これらの新しいリファレンスは東京の街並みと、移りゆく光のムードを直接的に表現することで、そのテーマを前進させています。

Citizen Series8
シチズン シリーズエイト 880 メカニカル NB6035-55H。

 全3モデルはステンレススティール(SS)製のケースとブレスレットを使用しています。880 メカニカル(NB6035-55H)はグレーとイエローゴールドのめっきを施し、サイズは直径41.0mm×厚さ13.5mm。890 メカニカル(NB6060-58H)はSS、もう一方のモデル(NB6062-52P)はイエローゴールドカラーのめっきで、どちらもサイズは直径42.6mm×厚さ11.7mmです。シリーズエイト 890ラインの詳細についてはマークによる実機レビュー、またはジェームズによるGMTモデルのレビューをチェックしてください。

Citizen Series8
シチズン シリーズエイト 890 メカニカル NB6060-58H。

 880モデルのムーブメントには、独立して時針をジャンプさせることができるGMT機能(別名“フライヤーGMT”)付きのCal.9054が、890モデルにはCal.9051を搭載しています。どちらも自動巻きと手巻きの両方に対応し、秒針停止機能も備えており、シースルーバックからムーブメントを見ることができます。9054のパワーリザーブは50時間、9051は約42時間。防水性能は880が100m、890が200mで、シチズンがこれらの時計を都市での使用だけでなく、さまざまな場面で着用することを意図していることを示唆しています。

 ダイヤルデザインは、さまざまな日本の都市の景観をテーマにしています。880は雪の上に反射する街の光を思わせるホワイトからブラックへのグラデーションが特徴で、ベゼルとインデックスにはゴールドのアクセントを施しています。SS製の890は、夜明けのビルの影からインスピレーションを得た幾何学的なシルバーダイヤルが特徴であり、ゴールドめっきを施した890は、夜の街を表現した幾何学的なゴールドダイヤルを備えています。

Citizen Series8
シチズン シリーズエイト 890 メカニカル NB6062-52P。

 各モデルにはケース仕上げに合わせたSS製ブレスレットが付属します。880 メカニカル(NB6035-55H)は世界で1600本限定で、価格は24万2000円。890 メカニカルのSSのNB6060-58Hは19万8000円、イエローゴールドのめっきを施したNB6062-52Pは20万9000円(すべて税込)で、それぞれ1200本限定です。3モデルとも現在発売中で、詳細は以下で確認できます。

我々の考え
3つのなかで、私が最も引かれるのは880です。街の光に照らされたアスファルトに降る雪という、よりコンセプト的な表現を試みたシチズンの姿勢を評価しますし、ゴールドのアクセントが入ったグラデーションダイヤルは間違いなく個性を加えています。890のモデルはある意味でよりシンプルで普段使いを想像しやすく、そのなかでも“夜明け”をテーマにしたシルバーモデルは最も汎用性が高く控えめであり、そのモノクロームな外観が気に入っています。

Citizen Series8
 私が大胆にも提案できるとすれば、私の理想は880と890を組み合わせた、仮に885と呼ぶモデル。880のGMT機能と、よりモノクローム(そしてテクスチャーのある)な890のスタイルを組み合わせたいのです。現状では全体的に880が私の好みですが、シルバーの890が写真では最も魅力的です。それでもこれらは実際に手に取って見る必要がある類の時計であり、グラデーションダイヤルやゴールドのめっき仕上げは光の当たり方によって大きく印象が変わるでしょう。しかし全体として、特にこの価格帯において、これはシチズンからの強力なリリースだと思われます。

基本情報
ブランド: シチズン(Citizen)
モデル名: シチズン シリーズエイト 880 メカニカル& 890 メカニカル(Series 8 Limited Edition 880 & 890 Mechanical)
型番: NB6035-55H(880)/ NB6060-58H (890 SS)、 NB6062-52P (890 ゴールド)

直径: 41.0mm(880)/42.6mm(890)
厚さ: 13.5mm(880)/11.7mm(890)
ケース素材: グレーおよびイエローゴールドめっきを施したステンレススティール(880)/SS(890 SS)、イエローゴールドカラーめっきを施したSS(890 ゴールド)
文字盤色: ゴールドアクセントをあしらった、ホワイトからブラックへのグラデーション(880)/幾何学的なシルバー(890 SS)、幾何学的なゴールド(890 ゴールド)
インデックス: ケースのアクセントとしてマッチするアプライド
夜光: 針とインデックス
防水性能: 100m(880)、200m(890)
ストラップ/ブレスレット: ケース仕上げに合わせたSS製ブレスレット

ムーブメント情報
キャリバー: 9054(880)、9051(890)
機能: 時・分表示、センターセコンド、日付表示、秒針停止機能、GMT機能(880のみ)
パワーリザーブ: 約50時間(880)、約42時間(890)
巻き上げ方式: 自動巻き(手巻き付き)
振動数: 2万8800振動/時
石数: 24
クロノメーター認定: なし
追加情報: 日常のデバイスに対する耐磁性、シースルーバック

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